新契約プラン発表で多くのストアがコスト増か、7月より開始
4/1のYahoo!ショッピング公式アナウンスにより、7月から適用される新契約プランが発表されました。エイプリルフールなので冗談かと思いましたが、これはマジなようです。
みんな関心があるのは、今までより安くなるのか高くなるのか、ですよね?私もそうです。
まずは大雑把に、以下のようなポイントを抑える必要があります。
- 現行の3つの料金プランが1つにまとめられる(月額25000円 税込)
- ストア決済サービスやTポイント絡みで発生するポイント手数料が無料になる
- 売上の段階に応じて課金される複雑な仕組みから、総売上に応じたシンプルなロイヤリティになる
- 追記(2013/05/20)
料金プランが一本化される
Yahoo!ショッピングではレギュラープラン、マスタープラン、ロイヤルプランという3つの料金プランがありそれぞれ月額システム利用料が異なっていたのですが、新契約プランでは一本化されます。
新契約プランでは、どのストアであっても月額25000円(税込)となります。契約期間は1年間になります。
ストア決済代行の月額固定費とポイント手数料が無料に
ストア決済代行の固定費が月額3150円(税込)かかっていましたが、これが無料になります。
加えてポイント手数料も無料となります。ポイント手数料とはTポイントをポイントの受け取りとして選択したお客さんの注文には、ポイント原資(1%分)の0.5%分をストアが負担する仕組みでしたが、今度の新契約によりなくなるようです。
ポイント手数料については、Yahoo!ショッピングによる半強制的なTポイント誘導が大きいと感じていたので、無料になるのは当然だと思います。そもそもストアが選べないのに負担しないといけないのは今まで納得できませんでした。(そういう意味ではアフィリエイト手数料(30%)も似たところはありますが。)
総売上で計算するシンプルなロイヤリティで課金
今までの売上ロイヤリティは、例えば1000万円売っているストアであっても、100万円までの売上は何パーセント、300万円までの売上は何パーセント、500万円までは・・・1000万円までは・・・という計算が面倒な表でした。
新契約では、総売上がいくらかによってロイヤリティが変わるシンプルな仕組みです。100万円の売上なら5.8%、300万円の売上なら4.2%という風に分かりやすくなりました。100万円の売上なら58000円、300万なら126000円ですね。
ロイヤリティだけでコストを比較してみた
あくまでロイヤリティだけですが売上別にコストを計算して、現行プランと新契約プランを比較してみようと思います。
※実際には、上記に挙げたような決済代行の無料やポイント手数料の無料がありますが、これらは1000万円くらいまでの売上ならトータルでも10000円前後までのなので比較には入れませんでした。気になる人は自分で計算してみて現行プランにプラスして比較してみ下さい。
月商 | レギュラープラン 月20790円 |
マスタープラン 月31290円 |
ロイヤルプラン 月52290円 |
新契約プラン 月25000円 |
---|---|---|---|---|
1,000,000 | 42,500 | 39,000 | 37,000 | 58,000 |
3,000,000 | 112,500 | 89,000 | 83,000 | 126,000 |
5,000,000 | 182,500 | 135,000 | 125,000 | 165,000 |
8,000,000 | 272,500 | 204,000 | 188,000 | 200,000 |
10,000,000 | 332,500 | 250,000 | 230,000 | 250,000 |
30,000,000 | 932,500 | 670,000 | 610,000 | 516,000 |
新契約により、多くのストアがコスト増に
こうやって比較してみるとロイヤリティだけで見た場合、月商800万~1000万のストアさんなら現行プランとトントンといったところでしょうか。1000万以上なら新契約プランの方が安くなるのかもしれません。
逆に、大多数を占めている月商100万前後のストアさんを中心に、700くらいまでのストアさんまで大幅な値上がり(コストアップ)になります。なので、Yahoo!ショッピング全体として批判の声が殺到するのではと予想すると共に、今後の出店者数の増減がどうなるのか注目です。
追記
通販新聞で今回の値上げに関する記事が出ていたので紹介します。とても読み応えのある内容で、ヤフーショッピング出店者さんはすでにご存知の方も多いはず。
私の計算が間違っているのか(?)、通販新聞のエントリーとYahoo!ショッピング担当者インタビューによれば、月商500万円が値上げか値下げかのボーダーラインとのこと。担当者の発言なのだから、私などよりこちらの方が当たっているのではないかと思います。
あと、出店者からの「苦情」と「歓迎」の声が「半々」とかかれてありますが・・・・・・値上げになるストアが全ストアの9割なのに、それは無いだろう、と(笑)。値上げされても歓迎している方は、「やる気が出る新プランなら値上げされても歓迎ッス!」ってことなのでしょうか。。まあ世の中いろんな人がいますからねw
7月以降に、Yahoo!ショッピングから出店者向けに新たな「支援策」が出てくる予定だということで、これからのYahoo!ショッピングに期待したいです。賛否両論の新プランを出すからには、それ相応の覚悟でお願いしたいですね。
ユーザーの行動履歴を元に、おすすめアイテムが現れた
つい最近のことですが、Yahoo!ショッピングのトップページ右の位置に「おすすめアイテム」という5つの画像付き商品リンクが現れました。どうやらユーザーの行動履歴を参考にして表示しているようです。
試しに、かにの商品ページをたくさんクリックしてトップページに戻ってみたら、おすすめアイテムにはかにがズラリと並びました。私は普段かにを見たりしないので(笑)、ということはおそらく、過去のいろんな履歴を見ているというわでではなく、直前の参照ページを元に自動生成しているのだと思います。
この仕組みはずーっと前から楽天市場のトップページにも表示されていましたね(たぶん数年前から)。Yahoo!ショッピングもこの仕組みはいいかもしれない、ってことでようやく腰を上げたのかもしれませんね。
ユーザーの行動履歴をこうやって使えるのなら、トップページだけじゃなく、検索結果やカテゴリページにも表示しても悪くないんじゃないかと思います。その方が流通が上がると思いますが、まあヤフーさん、またテストしてみはいかがでしょうか?
あすつくを1年利用してみた感想
Yahoo!ショッピングのあすつく
正確にはまだ1年経過していないのですが、あすつくサービスを導入してみての感想をこの辺でまとめておきたいと思います。1年近く利用したので、Yahoo!ショッピング側のサービスに大きな変更が無い限り、今後もこんな感じでいくのかなぁと思います。
あすつく利用によるクレーム、トラブル
他店さんの感想もぜひ聞いてみたいところですが、私のショップではこれまでクレームと呼べるクレームは頂戴しなかったです。正直、あすつくを選択して買っていただいても、ウチが提示するあすつくの条件(営業日とか当日締め切り時間など)をクリアできていないために発生する誤解などを覚悟していたのですが、そういった誤解によるクレームもありませんでした。
もちろんまだ1年ですから今後何かのクレームが発生するのかもしれませんが、商品ページやあすつく専用のページを新設するなどして、お客様への告知を徹底することが重要なんだと思います。「そんなことは、どこにも書いていなかったぞ!」なんて言われないように、です。
Yahoo!ショッピングカテゴリでの優位性
Yahoo!ショッピングからは公式アナウンスとしてカテゴリから辿ってきたお客様に対しては、あすつくを適用した商品は優位になるとのことですが、目立った優位性は感じません。送料無料にする時の優位性も似たような印象です。※実際には少し有利に働いているのでしょうけど、商品が売れているなどの方がはるかに重要で検索順位を決定するように思います。
お客様に対しては良くなったと思う
何と言っても、コレ、重要ですね。
今までは「最短で欲しいけど、今注文したらいつ届くの?」と思われていたお客様にとっては良いサービスの導入ができたかな、と思います。早く届けるのはやっぱり良いことだと思いますし、それが買う前から分かっていればお客様もより安心ですし、引いては購買率のアップにも繋がると思います。
そう考えれば、お店独自に明日到着するサービスを1からアピールしなくても、Yahoo!ショッピングの「あすつく」はある程度お客様に認知されているので、売る側、買う側双方にストレスが無く利用できるというメリットがあります。楽天の「あす楽」にも同じことが言えますね。
あすつくの商品を増やす傾向で来年も
現時点では全商品の4割ほどがあすつくに設定していますが、来年には6割から8割を目標にしています。お客様視点からすれば多いほうがいいに決まっていますので、あとはお店ができるかできないか、だと思います。
ちなみに先日から「きょうつく」が始まりましたね!やっぱりあすつくよりも「きょうつく」を設定した商品のほうが順位で有利に働くのでしょうかね(笑)さすがにウチではきょうつくは無理です、ド田舎のネットショップですからね・・・・・。
タブレット専用の画面を新設するらしいです
Yahoo!ショッピングのタブレット用の画面を新設するというお知らせがありました。
それよりもまずスマホをもうちょっと改善したほうが・・・・・・と思うのは自分だけですかねぇ。
本題のタブレット端末ですが、これからますますパソコンよりもタブレット端末で買い物することは確実に増えると思います。自分をライフスタイルを振り返っても、以前はパソコンだったいくつかの行動も、タブレット端末で済んでしまっていることが徐々に増えています。最近じゃあ、帰宅後はもっぱらタブレットさわってますし。
ECのタブレット向け戦略として、それぞれのショップも「タブレットのお客さんが買いやすいように」考えていく必要が出てくるかもしれませんね。iPadのSafariブラウザだと文字数とか行間の加減で、結構ズレていたりするのを見かけますので、その辺はまだまだ皆さん対応していない感じです。
自分はタブレットで買い物するところまでいかないですが、ネックなのは、自分のお気に入りに入れたり複数タブで比較したりするなどしたい場合に、今のところはまだパソコンの方が楽かなと思います。
もっとライトユースならタブレットでもいいんでしょうけど、自分の場合は、比較したり口コミを参考したりといろいろと忙しく(笑)、タブレットでは余計に時間を食いそうです。
ああ、こんな記事書いているうちに、新しいiPadが欲しくなってきました。。。
ニュースレター機能が平常通りに復活!
7/6よりYahoo!ショッピングニュースレター機能の配信制限が解除されましたね!大震災の後から3ヶ月以上ですね。私のお店では配信数が2倍になりました(元々の配信数に戻りました)。
配信先で東北を除いた地域にのみ今までニュースレターが配信されていたわけですが、今回の復活では、おそらく自分の都道府県を登録していないユーザーさんの分も配信されるようになるので2倍に膨れ上がるのだと思います。都道府県を登録していないユーザーさんは、たぶん、資料請求とかプレゼント応募とか、メールマガジン配信画面から登録したお客さんだと思います。
7月以降のニュースレター経由の来客数をチェックするのが今から少し楽しみかもしれません・・・。
カテゴリ表示がリニューアル
Yahoo!ショッピングのカテゴリ別表示方法が変わりましたね。
何といってもまず、広告が上部に表示されるようになりました。これはかなり狙い目です。が、左3つは入札上位3社のため、これから入札価格の高騰が予想されます。あと個人的にはライト部分がなくなった分見やすくなったように感じました。カテゴリに属する商品の一つ一つによりスポットライトが当たったような印象を受けます。
また全体的にシンプルになったことで、レフトにもより目が行くようになると推測します。左に並ぶものといえば、子カテゴリ、もしくは商品のスペック値です。ショップによって差が出るのは特に「スペック値」設定の有無だと思います。私のジャンルで調べる限り、スペック値の入力を徹底していないストアもまだまだ沢山あります。スペック値の入力をしておくことで、購買意欲の高い、「買いたいスペック(ブランド、サイズなど)が分かっているお客様」への訴求ができます。
ちなみにトップページでも左上のあたりでよく目立っていた「ランキングで探す」というリンクも随分とおとなしくなりました。ランキングページのPV数は表のYahoo!ショッピングのそれと比べると少ないという結果からの変更かも知れませんね。なおログインしていると一番上にスタークラブのランクが表示されます。ちなみに私はシルバーランクでした。
[関連記事]:「スタークラブ」10月15日スタート
横幅サイズが変更される
この程度の変更ですから大きな反応・影響はないでしょう。ただし、気になるのは、ライト(右)部分の広告を買われているショップさんは少し恩恵を得られると思います。以前のような幅100%設定だと、(特に大きなディスプレイを使っているユーザーさんほど)目が行きにくい、注目されにくいのがライト部分でした。固定幅になったことで、ギュッと中央に寄ったわけですから、クリックされやすくなるでしょうし、またライト部分の広告販売もより延びる(競争が激しくなる)ことを予想します。Yahoo!ショッピングさん、なかなか考えましたねー(笑)
個人的には大賛成の変更です。Yahoo!オークションもそうですが、比較的大きめのディスプレイを使っていると今まで見づらかったです。私のは23インチディスプレイですが、幅100%デザインのサイトなどは、19インチディスプレイの方がいいな・・・と思うことがしばしばです。
さて、私もそうですがライト部分の広告が気になりだしてきました(笑)。今までは「広告金額ほど効果は無いだろう」「それほど目の引く場所ではないだろう」と敬遠してきましたが、今回の変更によって、ちょっと気になる存在(位置)になったことは確かです。